Archive for 14 October 2004

14 October

◆559日目

準備運動はあまりしない。やらなくてはと思うのだが、ストレッチとか、体操とか、どうしても出来ない。フットバッグを目の前にしてそんなことが出来る性格じゃない。昼休みは正味40分くらいしかないからすぐにでも蹴りたい。

その代わりといってはなんだが、ウォーミングアップはけっこう念入りにやる。最近は、汗がふきだすまでインサイドキックとアウトサイドキックをやる。っつってもほんの10分くらいだが。ただ何も考えずに蹴っていただけなのだが、インサイドキックはずいぶん続くようになった。

気づいたのは、キックの精度はあまり進歩してないということだ。それほど上手に蹴り上げているわけじゃない。進歩したのはフットワークだ。バッグを最短距離で追いかけることが出来るようになった。

遠くに逃げていくバッグを追いかけるのは結構簡単である。慣れてくれば、足に当ったときの感触でどっちに跳んでいくかが瞬時にわかるようになるから、バッグが遠くへ逃げていきそうなときは蹴った瞬間にすぐわかる。慌てずに追いかけていけば、かなり遠くへ跳んでいってしまっても意外と間に合うものだ。

厄介なのは、蹴り損ねて体に向かって跳んでくるバッグだ。コレを後ろに下がって蹴るのではなく、足位置はそのまま、上体のみのけぞりつつ、ひらりと体の向きを変えて逆側の足で拾う。コーナーに追い詰められたボクサーが見せるあの動きである。この動きが自然にでるようになったことに最近気づいた。よく考えればあたりまえだが、キックそのものとは別に左右連続で続けるためのコツがある。

クリッパーも同じことだということが今日わかった。おそらく、クリッパーそのもののコツはものにしつつある。本当に時間がかかったが、さすがにわかってきた。左右連続で無理なく出来るようにしたい。あと少し。オレのクリッパーには何かが足りない。

このところ、キックとクリッパーとバタフライしかやってない。40分があっという間に過ぎてしまう。目に見えてうまくなったのはインサイドキックだけだ。でもまあ、それも悪くないか。
21:55:21 | komb | 2 comments | TrackBacks

◆558日目

風邪をひいた。のどが焼けるように痛かった。
だが蹴った。俺にはそれしかなかった。
どうやら熱もあるらしかった。
朝から頭が全く回らなかった。
しかし、迷う事無くオレは蹴った。
薄汚れたバッグをいつものように蹴り続けた。
そうやってこの一年間、腐った会社生活を塗りつぶしてきた。
変わらない。変わるつもりもない。
オレは呪詛の言葉をつぶやきながら黙々と蹴った。
ふと窓を見ると、くたびれた中年男の姿があった。
汗だくで、無精髭をはやした薄汚れた中年男がこっちをむいて嗤っていた。
窓に映った自分の姿だと気付くのにしばらく時間がかかった。


というわけで、また馳星周を読んでいる。いやー。やっぱり面白いなあ。今度のも最高っすわ。超ダーク。雪月夜。
01:03:54 | komb | No comments | TrackBacks