Archive for 09 August 2004

09 August

◆495日目

みぃきさんが新しいみぃきバッグをくれた。苦労して縫ったバッグを一週間も経たずして無くしてしまうこんなヤツのために、みぃきさんは自分用の虎の子のみぃきバッグをもう一つ送ってくれた。感謝の言葉もない。もう無くさない。そして、後戻りは出来ない。立ち止まる事は許されない。私のフットバッグライフは既に私だけのものではなくなっている。周りの人々に支えられて今の私が居る。これまではキック用のペプシバッグ、ストール用のゲンツバッグ、と常に二つのバッグを持ち歩いていたが、これからはその必要もない。みぃきバッグ一本で行くのだ。久しぶりに出社した会社で、昼休みにいつもの場所で蹴った。さすがにゲンツバッグと比べると少々小さくて転がりやすい感じは否めない。が、これからだ。みぃきバッグは使い込むうちにどんどん皮が伸びてきて柔らかくなるのだ。縫製のしっかりしているみぃきバッグは水でゴシゴシ洗っても何の問題も無い事は一つ目のバッグのときに実証済みであり、むしろこうした洗濯を重ねた方が早く柔らかくなる事を知っていた私は、昼休みが終わると同時に給湯室の洗い場で、除菌もできるジョイでもってゴシゴシと手洗いを始めた。すると、タイミング悪く上司がコーヒーを入れにやってきてしまったのである。私は慌てて手を洗う振りをして、みぃきバッグを握り込んだ。コーヒー入れたらさっさと行きゃあいいのに「いやあ。本当に暑いねーー」なんつってアレコレと背中越しに話しかけてくるので閉口した。しょうがないので振り返えりつつ、肩越しに「いやあ、ほんと暑いっすねーー。ほら、この水道の水もお湯っすよお湯・・・」なんて相づちを打ちながら視線を自分の手に戻したそのとき、思わずぎょっとした。赤いバッグの色が落ちて、流しには真っ赤になった泡が溢れている。「ヤバイ!!!!いま、この泡を見られたら絶対にヤバい!!」そうとっさに判断した私は慌ててさっきまで口にしかけた水道水の温度の話を中止し、話をそらそうと別の話題を探すと同時に、この真っ赤に染まった両手を万が一見られた時の言い訳を考えた。頭をフル回転させる事わずか0.5秒足らず。直後には、午前中に話題になった部長からのメールの内容についてでまかせの質問をしつつ、朱肉の上に誤ってついてしまった手を洗っていることにする、という言い訳を準備するに至った。オレ、やっぱり今の仕事向いてない。
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